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科学の不思議に子どもたちの目が輝く 三条市科学教育センター 

三条市科学教育センターで、週末に開催されたサイエンスショー「萬科学・玉手箱」の手伝いをさせてもらい、キラキラと目を輝かせる子どもたちと運営スタッフに会ってきた。

私が会場に到着して運営スタッフに挨拶を済ませると、手渡されたのはオレンジ色のネクタイ。サイエンスショーのトレードマークだ。主役の「くまじい」こと大坪さんは地元名物の笹団子型の蝶ネクタイ。準備万全だ。

「くまじい」こと大坪さん 笹団子のネクタイがチャーミング

午前9時30分、開場。ドアが開くと、待ちきれない子どもたちが走り出し、大人も含めた100 人を超えるお客様が会場に流れ込む。「いってらっしゃい~」とスタッフが笑顔で手を振る。テーマパークのようなワクワク感だ。

開演。「くまじい」の「クマ研究室へようこそ~」の掛け声とともに、大きな拍手でショーがスタート。アシスタントの「まりきのこ」こと高坂さんとの息ぴったりの掛け合いで、まるでテレビ番組に入り込んだかのよう。

最初は音の実験。異なる長さの8本のポールで机を叩くと異なる音が出る。その音を使い分けて曲を奏でる。
「カエルの歌」の演奏は完璧。では難曲「ボレロ」をと、スタッフ4人で挑戦。結果は…ご愛嬌たっぷりの演奏が親しみやすく、気がつくと既にどっぷりとショーに引き込まれていた。

長さの異なるパイプを使い分けて、名曲「ボレロ」の演奏にチャレンジ

ショーは、いくつかの玉手箱が順に開けられて展開していく。
突然、マスクマンが玉手箱を担いで登場。箱から白煙がもくもく出ている。出演者一人一人が全力で体当たりするパフォーマンスも見どころだ。

「マスクマン」が煙でもくもくの玉手箱を担いで登場 

箱に入っていたのはドライアイス。空気の実験が始まった。
ストローを吹くと、シャボン玉が飛ばずに水槽の中にどんどんたまっていく。そして、シャボン玉が天高く昇っていく。昇っていくシャボン玉に火を近づけると、一瞬、ボワッと火の玉になる。子どもたちは立ち上がり、目をまん丸くしている。会場に大きな歓声と拍手が沸きあがった。

飛ばずに水槽にたまっていくシャボン玉

次々と現れる摩訶不思議な現象に観客は驚きの連続。喜んでいるのは子どもだけではない。大人たちも無我夢中だ。「手伝いをしてくれる大人を募集します」の声に数え切れない手が挙がる。控えめと言われる新潟の県民性から、これだけの大人が一斉に手を挙げる光景はなかなかない。

熱気に満ちた満員の会場 笑いと歓声が絶えない

細かい内容はネタバレになるし、ぜひとも実際に見て体験していただきたいから、詳しくお伝えするのは控えておくが、会場が熱気に包まれたまま、90分間のショーは大きな拍手とともに終了。

今日の運営スタッフは12人。センターの専門員とボランティアで手伝いにきた学校の先生たちなどだ。

車で1時間半ほど掛けてはるばる駆け付けた先生もいた。
以前、市内に赴任したときに科学教育センターと関わり、それからときどき手伝いに来ているらしい。「このセンターを通して横のつながりができたから」と言う。

このセンターは市民が科学を身近に楽しめるようにと今回のようなイベントを開催している。このほかにも、小中学校の児童生徒の授業を受け入れて学校ではできないダイナミックな実験をしたり、先生たちに楽しい理科の実験方法を教えたりと幅広い活動をしている。

「こんな風に、身近に科学を楽しく学ばせる取組をしているのは三条市以外にないよ。まずは自分たちが楽しまなきゃね。」出演者たちの目も、子どもたちに負けないくらいキラキラ輝いていたのが印象的だった。

クマ研究室 クマ研究員を囲んで

帰り際、小さな中指と人差し指、親指をピンと伸ばして、習いたてのフレミングの法則の形を手でつくりながら帰っていった子どもがいた。子どもたちの記憶に何か確かなものを残しているようだ。この子たちが大きくなったとき、このセンターでの思い出はどう写っているのだろう。

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