ススキになりたいセイタカアワダチソウな私は
皆さんこんにちは、三条市地域おこし協力隊下田チームの南山です。
新潟県三条市、五十嵐川の上流に位置するここ下田では、
山々が赤や橙色に色づき、ススキが白くふわふわーと光に透けて揺れている中に、セイタカアワダチソウの黄色い花がそこかしこに咲いています。
いよいよ秋本番だなと感じます。
いつの間にか秋の景色に馴染んでいるこの凄く黄色い花、
「セイタカアワダチソウ」(以下セエタカ)という名前で、キリン草とも呼ばれています。
GHQと共に日本にやってきた外来種で、「アレロパシー」という、成長を抑制させる毒を出しながら根を張り巡らせ、日本の在来種の生存地を侵略しながらどんどん繁殖しているタフなやつなんです。
土を汚染され、
ススキなどの在来植物のみならず、土壌の生物達も生息地を奪われ、一時期絶滅も危ぶまれていました。
ところがどっこい。
圧倒的と思われたセイタカアワダチソウ、
近年自分の撒いた毒で勢力が落ちて来ているというのです。
これを「自家中毒」というそうです。
一方ススキは、毒に対する免疫を身に着けてゆっくりと生息地を取り戻しながら土壌の生物たちの住みやすい環境を整えてくれています。
変化を恐れないススキよススキ。
諦めたり攻撃したり拒絶しない方法で困難を乗り越え、異なる個体と共存の術を身に着けたススキに尊敬の念を抱いて止みません。
違いを受け入れるって凄い。理解できないモノって怖いし、上手に付き合っていくのって難しいですよね。
刺激的な環境がススキを成長させた事を知ってから、セエタカが群生している景色が目に入ると、ススキはしんどいだろうなと一方に偏った見方しか出来ませんでしたが、今はそうではありません。
困難に思う事があっても、それはとても尊い。
自分流を押し通しすぎず、想像力を働かせて向き合えばきっと良い風が吹く、シンパシーを以て貴しとなすのかもしれないよ、だから頑張れるよ。
と励まされるのです。
しなやかでたくましく、地にしっかりと根を着けて、飛びたくなったら自由に風に乗って飛んでいけるススキのように、私もなれたらいいな。
と想う、2022年秋でした。
そんな秋ど真ん中の10月末、
3年の任期を終え下田地域おこし協力隊を卒業しました。
下田の地域おこし協力隊は農業をベースに、プラスアルファ自分の得意(X)を生かして地域を盛り上げる「半農半X」をモットーに活動しているのですが、
南山は「半農半X」ではなく「ちょい農業ほぼ陶芸」という感じでした。
下田に来てもらうきっかけづくりの為に始めた陶芸体験教室「図工室窯」、
少しでも暗い気持ちを明るく出来るように、わくわくする時間を届けたいと始めた移動式陶芸教室「ロクロカ―」。
手さぐりしながら3年間全力で走らせてきたどちらの企画も、想像以上に多くの方に喜んでいただき、イベントへのお声がけも沢山頂けるようになり、本当に充実していました。
ですが、十分やれていたかというとそうではありません。まだまだ改善の余地があります。
「図工室窯」と「ロクロカー」を成長させ、もっと沢山の方に下田の良さを知ってもらえるように、また来たいと思ってもらえるように、3年間やって来て見えた課題をどんどん乗り越えていきたいと思っています。
そのためにまだしばらくここ下田で根を張って過ごしたいと思います。
頑張ります。
応援していただけたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
イベント情報、活動内容、インスタや公式サイトから随時発信しております。
移動式陶芸体験教室「ロクロカ―」
https://www.instagram.com/rokuro.car/
南山陽子・陶芸体験教室「図工室窯」
https://www.instagram.com/yoko.minamiyama/
図工室窯HP