こんにちは!!
三条製作所で主に日本剃刀を製造している神奈川県相模原市出身の稲垣良博(イナガキ ヨシヒロ)です。
日本剃刀などの刃物の製造技術を学んでいます。
三条製作所は刃物製造の技術向上に尽力した岩崎航介(いわさき こうすけ)さんが立ち上げ、そこで日本剃刀の製造を始めました。
三条製作所では、棒状の鉄を地金にし、刃になる部分に鋼をつける伝統的な鍛冶技術で、職人が一丁一丁手作業で製造します。
1. 1月の活動報告
2022年が始まって一か月がたちました。
2021年は仕事を頑張った一年でした。
2022年は仕事をもっと頑張ろうと思います!!
年末年始は神奈川の実家に帰省しました。
神奈川に帰る途中の関越道では雪がすごく、一時視界が真っ白になり、前が全然見えない状態になりましたが、無事に帰省をすることができました。
実家に帰って近くの刃物屋に行き、砥石を買ってきました。
その砥石がこちら、
「烏(からす)」です。
砥石に烏のような黒い斑模様が出ている砥石です。
以前から気になっていて、試しに使うのにちょうどいいくらいの砥石だったので購入してみました。
三条に帰ってきてから、さっそく剃刀の研ぎに使ってみました。
まず剃刀と砥石を用意します。
今回使用する名倉(砥石の表面を整えるための砥石。左側の白いもの)は三河の白名倉のコマを使います。
まず、砥石に名倉を溶きます。名倉を溶くと剃刀を砥石にあてたときに滑りがよく、滑らかに動かして研ぐことができます。
今回は八の字研ぎをしました。
八の字研ぎは刃を先行させて八の字を描くように研ぐ研ぎ方です。この時、砥汁が刃の全体に乗っかるように研ぐことが重要です。
剃刀の裏と表を交互に砥石にあてて研いでいきます。
しばらく研いだ後、刃の状態を確認するために拡大鏡を使って確認します。
15倍の拡大鏡を使っています。
拡大鏡を使うことで研ぎ目が残っていないかや、欠けがないかを確認することができます。
剃刀は人間の肌に使う物なので、肉眼では見えない欠けなどで肌を傷めないようにするため、こうした確認が必要です。
確認をして大丈夫であれば、砥石を使った研ぎは終了です。
砥石で研いだだけだと鋭利すぎるので、ダイヤモンドペーストを使い、軽くV字研ぎをします。これは、床屋さんが使う革砥とおなじ効果があります。
ダイヤモンドペーストを当てた後に髪の毛で試し切りをします。
刃の頭や真ん中、あごなど刃の全体で試し切りをして、切れない部分がないかを確認します。
これで剃刀の本場付け終了です。
「烏」は、砥粒が多く出て研ぎやすかった印象です。
刃もしっかりとついていい感じでした。
またいろんな砥石を使ってみたいと思いました。
2.遂にテレビ出演します!
突然ですが、ここで宣伝をさせてください。
1月29日(土)には日本テレビ系列「世界一受けたい授業」で、移住検討者が最も興味を持った街として三条市が紹介されますが、その中で三条市への移住者として私がVTR出演します。
初めての全国放送の番組に出演するのでとても緊張しました。私が工場で実際に刃物作りをしている様子がオンエアされますので、皆様ぜひご覧ください!!
まだまだ未熟な部分も多くありますが、自分の成長を実感できる部分も多く感じられるようになり、仕事がとても楽しく充実した日々を過ごせてます。
今後も技術をしっかりと身につけれるように一日一日を大切に自分が成長できるようにしたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
これからも応援よろしくお願いします。
【三条市地域おこし協力隊活動ファイル#90】