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あらゆる要望に応え培ってきた、企画力と工場との関係性。様々な製品を生み出してきた内山産業の次の一歩。

こんにちは。三条市ふるさと納税担当です。
当記事では、ふるさと納税の返礼品を提供いただいている市内企業を紹介します。

精密板金・線材加工・プラスチック成型、メッキ、塗装・・・高い金属加工技術の集積地、燕三条。
 
この産地の特性を最大限に生かした企業がある。それが株式会社内山産業(以下、内山産業)だ。130を超える工場と提携し、ワイヤー製品から什器、家庭日用品まで、ありとあらゆるものづくりに取り組んできた。
 
内山産業は燕三条の力が結集した魅力的なプロダクトを生み出し続けている。

OEM生産を受けて培ってきた企画力

創業以来、5,000種類を超える商品を生み出してきたという内山産業。様々な企業からの「こんなものが出来ないか」「こんなものを創って欲しい」という声に応え続けてきた結果、いつの間にかこれだけの商品数になっていたそうだ。
 
こうした生産形式はOEM(Original Equipment Manufacturing)といい、他社名義で販売される商品の製造を自社で請け負うこととなる。内山産業はこのOEMを続けることで、自社の企画力と地域の工場との関係性を育んできた。

「燕三条の力」を最大限に生かした製品開発

製造工場を所有せず、昔から燕三条地域の協力工場でパーツを製造し、組み立て工程のみ自社で行なっているのも内山産業の特長だ。
 
「いわゆる問屋とは異なり、材料も金型も100%自社調達。製造のみ、燕三条地域の協力工場にやっていただくという体制を創業以来、一貫して続けています」と川上さん。
 
自社工場を持たないこと。それは「しがらみなく、どんなものでも作ることができる」という強みでもある。
 
最新の技術を持つ工場から、昔ながらの職人気質の仕事を誇る工場まで、あらゆる技術を持つ工場との関係性を大切に築いてきた。各工場と長く付き合いがあり、特徴を知り抜いていることは、製品化力、提案力に直結している。
 
「そもそも、こんなことができるのは燕三条地域だけだと思います。これだけ層の厚い工場が集積する町は他に類がありません。『工場を持たないメーカー』だからこそできること=燕三条の技術力を、私たちが結びつけて製品化していくということなのだと考えています」

急激な時代の移り変わりに臨機応変に対応

内山産業の創業は平成3年。それまでは現社長の内山雅夫さんの父親が個人経営で事業を展開していた。雅夫さんが入社後、株式会社化した。
 
「もともとザルとか缶切りとか、いわゆる家庭日用品をつくっていた個人商店だったんです。昭和の時代はとにかく忙しく、私の父親などは毎日夜遅くまで仕事していました」と雅夫さん。
 
着々と業績を伸ばしていく中で、付き合いのある工場も自然と増えていった。
 
顧客からの要望には、可能な限り応えていく。裾野を広くしていったら業績も上がった
昭和末期・平成以降のホームセンターブームにもうまく乗り、業績は順調に推移していく。
このあたりから自社商品の製作・販売も徐々に手がけるようになった。
 
 
1990年代に入ると、ホームセンターブームの落ち着きや、安価な海外産商品の流入の影響を少なからず受けるようになる。
 
そうした情勢に対応するべく、いち早く通信販売の体制を整え、生協でのカタログ販売など新たな販路も拡大。
さらに、2000年代以降はインターネット販売の強化にも乗り出した。
 
「インターネット販売市場では、いろんなものをいろんな人が売っているわけです。競争が常にあり、市場の動きがとても激しい。しかし、あまりにも商品が沢山になりすぎると、選ぶ方もどこから選べばいいのか?と悩んでしまいます」
 
内山産業は「少量多品種」を得意とするが、バラエティに富んだ商品の厳選もしつつ、ニーズとのバランスを大切にしていたという。
「これまでの経験があったからこそ、それが実現できたのだと思います。弊社はこれまで長きにわたりOEM商品を手がけてきました。OEM商品の製造自体が少量多品種。同じようなモノにみえて、実は1点1点まったく違う商品なのです。『機械でつくる、ほとんど手作りのようなもの』と言えます」

たとえば、食器用水切りカゴひとつとってみても、大小のサイズやディテールの違いなど様々なシーンに合わせて数種類を揃えている。家庭によって広いシンクから、省スペースのところもあるため求められている形が違うのだ。またそうした違いを実現するには、組み合わせるワイヤーの太さも数も、加工の仕方もそれぞれに設計しなければならない。内山産業がOEM商品の生産で培ってきたノウハウは、自社商品の開発にも存分に活かされることとなった。
 
結果的に、ネット販売という新たなチャネルができたことで、より多くのオリジナル商品の販売を手がけることにつながっていった。

専任の設計スタッフによる「+α」の提案

顧客から入るオーダーをそのまま具現化させるのみならず、付加価値をつけて納品することにも並々ならぬこだわりがある。
 
内山産業の提案力の源泉は、専門の設計セクションの存在だ。
 
社内に設置された設計室には、3DCAD、3Dプリンターといった最新の機器が備えられており、実寸法での検討はもちろん、ギミックなども精巧に再現した試作品を作り、何度も何度もテストが繰り返されている。
 
設計過程での問題点を徹底的に解消していく。納得がいくまでテストを繰り返したのち、最終的に高精度の金型を自社製作。量産体制を築き、出荷している。

使いたいものをつくる。若手社員の発案をかたちに

2020年、内山産業は自社によるアウトドアブランドの開発に挑戦し始めた。
 
「せっかくこれだけの金型を保有しているのだから、遊ばせておくのも勿体無いですし、どうにか活用できないものかと考えていました。そこで手をあげてくれたのが、弊社の若手社員だったんです。金型を活用し、若手社員が積極的にさまざまな商品を作ってくれています」
 
同社のアウトドアプライベートブランド『UCCHI's(ウッチズ)』は、近年のキャンプブームの高まりもあって、人気を集めている。
このブランドは、若手社員のアイデアから生まれ、焚き火台を中心に10種類以上のプロダクトを展開している。
 
『UCCHI’s』のインターネット販売を開始したのは2020年のこと。その船出は順調とはいかなかった。「焚き火台を売り出した当初ほとんど反応がなくて。最初はこんなもんなのかと。感染症拡大の1年目ということも影響していたのでしょうか。ところが、状況が一変したのは翌年秋になってから。キャンプシーズンに入ってから、一気に注文が入るようになったんです」
 
発売から1年が経過した2021年初秋から徐々に注文が増え始め、10月後半になると、たちまち注文が殺到する。増産体制を敷いても足りないほどだった。
 
 
「2021年10月に入ると、一気に注文が入ってきました。さらに、続く11月、12月に入っても注文は止まず、長らく欠品が続くほどでした。作っても作っても足りないという状況。最終的には、翌3月くらいまでかけてやっと納品したと記憶しています」。
 
お待たせしてしまった申し訳なさに苦笑いをしながらも、たしかな手応えを感じたという。
 
「こういう商品(焚き火台)はやはりインパクトがあるんだなあと。予想を裏切られました」
 
人気商品の焚き火台は、若手社員のアイデアから生まれた。金型を使って試作品を作り、自社のヤード内で社員同士、実際に焚き火を囲みながら、膝を突き合わせて意見を出し合い、製品化につなげていった。
 
「結局のところ『自分で使いたいモノを自分でつくる』ということなのかもしれません。弊社のとある若手社員がキャンプが好きだったのです。彼に任せて、ひとつ作ってみようかと。そこからスタートしたんです」
 
長年のOEM生産で培った技術力と、あくなき探究心。
地域の技術が凝縮された、内山産業のプロダクトの数々を、ぜひ一度、手に取ってみていただきたい。


内山産業の焚火台、水切りラックなどが三条市ふるさと納税の返礼品としてとして採用されています。ぜひ三条市のふるさと納税にご寄付をお願いいたします。

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