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機能性と美しさを追い求めたコーヒーミル|川﨑株式会社

こんにちは!
株式会社MGNET(以下、MGNET)所属三条市地域おこし協力隊の今井です。
MGNETでは若手スタッフで「新人ズ」を結成し、地域を学ぶことを目的として、いろんな企業や店舗へインタビューに周っています。
そんな中で今回は、ふるさと納税に返礼品を提供している川﨑株式会社様(以下、川﨑)にお話を伺ってきました。

今回対応してくださったのは、代表取締役の川﨑社長(上記写真)と営業部の菊地さんです。
おふたりとも明るい人柄で、ユーモアを交えつつ色々な話をしてくださいました。

川﨑がセラミックに挑戦した理由

川﨑は1936年に木工所として創業し、その後はプラスチック製品メーカーとして事業を展開していきました。現在、力を入れているセラミック製品を企画・製造する新事業部が立ち上がったのは十数年前。プラスチック製品以外の事業を広げていきたいという思いがあったタイミングで、取引先から「スパイスミルを作れないか?」と相談を受けたことがきっかけでセラミック製品に挑戦していくこととなります。

「プラスチック製品以外の事業を始めたいと思った時に、この地域で金属製品を始めても他の企業と戦えない。それならば他の会社がやっていないセラミック製品を作っていこうと思ったんです。」と川﨑社長。

また、川﨑社長は学生時代に、セラミックについて勉強していたそう。
「久しぶりに教科書を読み返しました」と笑いながら教えてくれました。

取引先からの相談をきっかけとしてスパイスミルを製造したことから、「スパイスミルができるのであれば他のミルも作れるのではないか?」とコーヒーミルやお茶ミルの企画・製造も進めていきました。

現在、川﨑が三条市ふるさと納税に出品している製品はコーヒーミルとお茶ミル。
コーヒーミルの中でも、ステンレス製、銅製、木製(欅)など様々な素材でできたミルがあります。

そしてステンレス製の中でも、さらに表面加工も様々なものがあり、地域の伝統工芸を表現した凹凸が美しい「ステンレス コーヒーミル【槌目】」や、研磨技術を生かした「ステンレス コーヒーミル【ミラー】」などがあります。

私も実際に「ステンレス コーヒーミル【槌目】」をお借りして、コーヒーを挽いてみました!

コーヒーミルで豆を挽くのは初めてでしたが、ゴリゴリと回す感覚が心地よい…
ミル自体もちょうど握りやすいサイズ感で、安定して豆を挽くことができました!
コーヒー豆の粒度は自分の好みに合わせて調整することができます。

川﨑社長は、
「コーヒーが好きな人と言っても一概にまとめることはできません。それぞれ好きな豆や好みの粒度があるので、自分の世界で楽しんでもらいたいという思いがあります。ましてやコーヒーは生き物と同じで、その時の温度や気候によっても差が出ます。色々な焙煎度を試しながら、その時の気分に合わせてコーヒーを楽しんでほしいです。」と話してくれました。

川﨑のコーヒーミルの魅力

川﨑のコーヒーミルの魅力として、まずはセラミック刃であることが挙げられます。
全国でもセラミック刃を製造できる会社は数社しかないんだそうです。

金属の刃だとコーヒー豆に金属の匂いがついてしまう可能性がありますが、セラミックだとそれを防ぐことができるので豆本来の味を楽しむことができます。
またセラミックは摩耗に強く耐久性に優れていることが特徴として挙げられるので、買った当初と変わらない挽き味を長く楽しむことができます。

しかし、セラミックの製造技術をここまで確立するのは簡単な道のりではなかったそうです。

セラミックは焼くと21%小さくなるという性質があり、さらに均一に縮まるわけではないので歪みが出てしまうことがあります。そのために、焼き上がりの形状を想定して焼く前の形状を設計する必要があるそうです。

「そのため川﨑では、最後にひとつひとつ丁寧に手直しする工程を挟んでいます。仕上げの部分で手をかけて、時間をかけることで、品質を保っています。」と営業部の菊地さんが教えてくれました。こうして品質を保っていることで、営業としても自信を持ってお客様にお伝えできるそうです。

そして、もうひとつの魅力として手動式のミルであることが挙げられます。

「例えばお客さんが家に遊びに来た時に、電動ミルの音がしたら、なんだか興醒めしてしまうような気がしたんです。電動の音が響いている間は会話が途切れてしまいますよね。手動であれば会話を楽しみながら、同時にコーヒーを入れる時間を楽しむことができます。」と川﨑社長。

そもそもコーヒーミルは必需品ではありません。すでに挽いてある豆を買うこともできる現代で、あえて「自分で挽く」ことを選んでいる人には、その時間も含めて楽しんでもらいたいという思いを感じました。

「自分で選んだ豆を自分で挽いて飲むからこそ、より美味しく感じることができると思うんです」と川﨑社長。

単純にコーヒーミルを製造販売しているのではなく、コーヒーミルを通して、それを手に取った人が、コーヒー豆を選ぶ時間を楽しみ、自分でコーヒーを挽く時間を楽しみ、コーヒーを入れて飲む時間を楽しめる体験を提供しているのだと思いました。

燕三条だからこそ実現できるこだわり

コーヒーミルの設計を考える時にこだわったことは、ミル部分と粉受け部分が合わさる部分に段差ができないことだそうです。

粉受け部分がミル部分を覆うように張り出していることが一般的ですが、川﨑のコーヒーミルは側面から見て段差が生まれないように工夫されています。

製品として美しいものを届けるために、側面の段差を無くしてストレートにすること、その上で、日本人が美しいと感じると言われている比率「白銀比」に沿って製品が設計されています。
上と下、横と縦の径を白銀比にすることで、見た目としてスッキリとした美しさを実現しています。

「コンマ何ミリの単位で試作を重ね、やっとのことで一番しっくりする形に行きつきました。」ステンレスのコーヒーミルは1年以上の歳月をかけて開発を進めたそうです。

また、
「燕三条と言えば、磨きの技術があります。その地域で作っているのに、製品に段差があったらまずいでしょう」と笑う川﨑社長。
その言葉から、ものづくりにおける細部へのこだわりと燕三条の技術に対する強い誇りを感じました。

進化し続ける川﨑

川﨑では、新潟工科大学との共同研究として、コーヒーミルの性能を数値化することを行っています。
ミルを回す力がどのくらいで、何回転した時に何gの豆が落ちてくるのか、などを数値化し分析することで、製品をブラッシュアップするための情報として研究を行っています。

「コーヒーは焙煎具合によっても変わるように、一度として同じものはありません。数値化して分析することで、コーヒーミルとしてベストな状態を探り続けています。」

今回、川﨑株式会社様へ伺い、燕三条の技術を駆使しながら信頼できる性能を持っていること、そして見た目としても美しさが追求されている製品コーヒーミルについてお聞きすることができました。
川﨑社長と菊地さんの明るい雰囲気に魅力を感じつつ、ものづくりに対して満足することなく挑戦し続ける姿から今後の未来に期待を感じました!

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【企業情報】
川﨑株式会社
〒955-0021 新潟県三条市下保内401-17
TEL:0256-38-2531
FAX:0256-38-3666
企業HP:http://kawasaki-plastics.jp/

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