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一から始めた農業3年間

こんにちは、地域おこし協力隊しただチーム、半農半イラストレーターの中野です。今回は今までの三年間の活動のご報告をさせていただきます。


農業一年目

協力隊一年目は農業について右も左も分からない状態でしたが、しただ塾で農業の講師をされていた轡田さんの指導のもと、作業しながら有機農業のいろはを教わりました。稲作は下田地域で米農家をされている坂井さんから学ばせていただきました。色々な野菜の芽出しや、管理方法、肥料の種類や効果など、知れば知るほど農業の奥深さにのめり込んでいきました。
一方、それまであまり農作業をしていなかった畑は、土が固く石も多く混じっていて、なかなか作業しづらいものでした。畝をたて、作物を植えたものの、硬い土をむりやり耕したゴツゴツした土を見て、何となく畑が畑らしくないと感じていました。「土は野菜を育てているうちに年々良くなっていくよ」と轡田さんのおっしゃる通り少しずつ良くなっていきましたが、せっかちな私はもっと早く作業しやすくならないものか、もっと畑らしくならないかと、私個人でも土づくりについて勉強するようになっていきました。


農業二年目

二年目からは轡田さんに教わったことを生かしながら自分達で考え、農業計画を立てて農作業をしました。独学で勉強し『ふかふかの土』をキーワードに調べている中で、「自然農」や、「ぼかし肥料」というものを知り、実践していきました。
「自然農」は極端にいうと自然の営みを尊重し、虫を殺さず、草も刈らず、無農薬、無肥料で作物と土の力のみで野菜を育てる農法です。いきなり自然農を始めるのは難しいため、まずは有機農業をしながら土作りをしていきました。
「ぼかし肥料」は土にぼかす(混ぜる)ことからぼかし肥料という名前らしいです。私の知る限りでは植物性で唯一即効性のある有機肥料です。米ぬかや籾殻などの有機物と、納豆菌や麹菌などの菌を混ぜ込み発酵させたもので、身の回りのもので作れる地球に優しい肥料です。
稲作では鯉を田んぼに放つ鯉農法や、先程のぼかし肥料を与えるなど、たくさん挑戦してみました。芽出ししたものをポットに移して苗にしようとしたが一部は枯れてしまった、せっかくできた野菜を動物に食べられたなど、色々失敗はありましたが、楽しかったです。できた野菜は、キッザニアというイベントで農家レストランをして子供たちにピザを作ってもらったり、親子農業体験で野菜をお土産にして持って帰ったりしてもらい、喜んでいただきました。


農業三年目

あっという間に三年目の農業が終わり今に至ります。今年は今までの経験をいかし失敗を減らす努力をした一年だったと思います。本当にあっという間に三年目が終わりを迎えようとしている今、次の生き方を模索しなければという焦りと、この三年間で何ができたのか、何をここに残せたのか不安を感じています。
一つ確実にできたことといえば、農業が終わり作物を取り終えた畑に野菜の残渣をすき込み、畝を崩して綺麗に耕運した畑の土が、一年目と比べて見違えるほどにふかふかになっていました。一年目はスコップが刺さらないほど硬い、コンクリートのような土の畑もありましたが、全ての畑の土がやっと畑らしい野菜が育つ土に仕上がり、農業をする基盤ができたと思います。肥料の高騰化などもあり、自然農や自作ぼかし肥料に取り組んだことも結果論ですが良かったのかなと思います。
後から入ってきた協力隊に有機を基本とした自然農のやり方、ぼかし肥料の作り方、畑の性質を伝えて、今まであまりできていなかった農業での地域おこしに取り組んでいける形を残していきたいです。
 
振り返ってみると、やっぱり色々なことに挑戦して刺激的で楽しい三年間でした。大きなトラクターを運転したり、電気柵を設置したり、地域の方の農業を手伝ったり、初めは何となく距離があった地域の農家さんと談笑したり、野菜をもらったりと初めてのことをたくさん経験できました。
 
 これからもこの経験をいかして、できれば下田で農業に携わっていきたいと思っています。また、イラストの仕事も頑張っていこうと思います。
 
長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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