ふるさと納税による変化~三条市の新たな魅力発見 小林農園編~
こんにちは。三条市役所令和4年度新規採用職員です。
入庁してから4か月経ちましたが、その期間で三条市の魅力体感研修を行っていました。
魅力体感研修とは、三条市の魅力や特徴に関する知見を深めるため、観光資源等の現場に足を運び、実際に見て生の声を聴き、体感したことを私たちなりの言葉で発信する、という研修です。各班で学びたいテーマと行き先を決めて、研修に取り組みました。
私たちの班は「ふるさと納税による現場の変化」をテーマとしました。三条市では、令和3年度のふるさと納税の寄付金額が前年度の2倍以上となり、今年度もさらに寄付金額を増加させようと力を入れています。そこで、三条市への寄付金額が増加する中、実際に返礼品を提供してくださっている企業にはどのような変化があったのか現場の声を聞いてみたい、という想いからこのテーマにしました。今回は、「小林農園」、「福顔酒造株式会社」、「馬場長金物株式会社」の3事業者を訪問し、お話を聞いてきました。
今回はその取組の中でお聴きしたお話を紹介します。
第1弾!「小林農園」編です!
1.小林農園について
小林農園では、ぶどう、梨、ル・レクチェ、桃、米の栽培を行っています。
昭和17年から約80年ご家族で経営しており、現在は8~9人で栽培をしています。
今では大人気のシャインマスカットですが、十数年前はシャインマスカットの木は県内に数本しかなかったそうです。小林農園はその頃からシャインマスカットを栽培しており、新潟県のシャインマスカット農家の先駆けとも言えます!
ぶどう畑は3,000㎡あり、なんとテニスコート12面分に相当する広さです。そんな広大な土地で8種類30,000房のぶどうを栽培しており、現在シャインマスカットだけで半数を占める15,000房も栽培しているそうです!
今回は小林農園の名物であるシャインマスカットを中心に見学と体験をさせていただきました!
2.代表小林広樹さんのお話
最初に農園を案内していただきました。果物の収穫はお盆明けから始まるそうで、写真のぶどうもまだ生育段階です。見学時には小林農園の従業員の方3名が作業をしていました。
これは「摘粒作業」の様子です。摘粒とはぶどうの粒を間引きする作業のことで、不要なシャインマスカットの粒の数を減らしていきます。摘粒をすることで、全体の形をきれいに整えるとともに、一粒一粒に栄養を集中させ、甘味を増加させる効果があるそうです。
実際に私たちも摘粒作業を体験しました!4段階で粒を切り落としていきます。始めは房の内側にある粒を切り落とします。次は、上段は枝1本につき4粒を目安に、中段は3粒を目安に、下段は2粒を目安に切り落としていきます。
きれいな逆三角形になるように切り落としていきます。
実際にやってみると、どの粒を切り落とせばバランスの良いシャインマスカットになるのか考えながら作業するのはとてもむずかしかったです。自分が摘粒したシャインマスカットがどのように成長するのか楽しみです!
こちらが摘粒後のシャインマスカットです。ぎゅっと詰まっていたぶどうの粒が一つ一つ離れています。
ぶどうを収穫するまでには、なんと合計6回も摘粒作業をするそうです!おいしいぶどうを作るにはたくさんの工程を経て完成していることがわかりました。
見学後、小林農園の代表である小林広樹さんに、今回のテーマであるふるさと納税に関すること、農園に関することなど、インタビュー形式でお話を伺いました。
「ふるさと納税開始後の変化とは?」
今まで農協での販売がメインだった小林農園。
そこにふるさと納税の返礼品として出品すると・・・
「お客さんの声や評価をダイレクトに感じることができるようになりました。以前は農協に商品を卸していた関係でどこの家庭に何が届くのかわからなかったのですが、ふるさと納税は自分が作った品物がお客さんに直接届くんです。ふるさと納税では、口コミ等で『おいしかった!』『また来年も購入したい!』といったような声を見ることができますし、その後直接注文してくださるお客さんもいるので非常に嬉しいです。自分が作った農産物がお客さんのもとに直接届き、感想を直接聞けるのでやりがいを感じますね。」
ふるさと納税の口コミを見たところ、「またリピートしたい」「家族一同大満足でした。また来年もお願いしたいです。」などといった感想があり、中には「小林農園さんありがとう!」というコメントもありました。このような声が直接聞けるのは非常に嬉しいことですね。
「おいしい果物の見分け方・食べ方は?」
「シャインマスカットは加工せずにそのまま食べるのが一番おいしいです。1、2時間前から冷蔵庫に入れて冷やして食べるのがいいですよ。お客さんがよく言うのは冷凍して食べると最高においしいそうです。ぶどうの場合は冷凍すると皮がつるっと剥けるそうで。」
ほかの果物についても聞いてみると
「ぶどうと梨はとにかくハリがあるものがおいしいです。桃は赤みが強いものがおいしいですね。桃の場合は少し硬めの状態で収穫して、ちょうど食べごろの時に家庭に届きますよ」
パンパンに膨らんだもの、色味がいいものがおいしいとのことです。参考になりますね。果物を選ぶときはぜひ、参考にしてみてください!
「三条にもおいしい果物がたくさんある!」
「三条=金物」のイメージが大きいが・・・
「三条市というと果物とか農産物のイメージはあまりないですよね。金物のイメージが強くある。金物を探しに三条市を調べて、そこから付録のような形で果物について知る、そういう感じだと思います。なので、三条市にもおいしい果物や農産物があることをふるさと納税を通してアピールできるのは非常にいいことです。おいしい果物があるということを知ってもらえるだけでも全然違うと思います。」
三条市には魅力がたくさんあります!
実はもっともっとたくさんの魅力があるのかもしれませんね。
「田んぼの場合は機械化が進んでいますので、設備費や機械の初期投資がかなりかかります。そこで躊躇する農家も多く、やめることを決断する農家も多いです。補助金はありますが、三条市の農家がもっと活発になるためにも、農家に対する支援がさらに充実していくといいですね」
農業をしていくためには高額な費用がかかります。そのため、やめてしまう農家の方もたくさんいるそうです。今後三条市の農業を発展させていくためにも支援を充実させていく必要があると思っています。
3.おわりに
三条市にもおいしい果物があることを伝えたいという想いから真剣に果物づくりに向き合う姿が印象的でした。お盆過ぎから収穫が始まっているそうなので、興味を持たれた方はぜひご賞味ください!
実際に、見学と体験をすることで三条市の新たな魅力に気づくことができました。
小林農園で栽培されているシャインマスカットなどは、三条市のふるさと納税返礼品として採用されています。ぜひ三条市のふるさと納税にご寄付をお願いします。
次回は、「福顔酒造」編です!お楽しみに!