見出し画像

梨天国三条~みずみずしい和梨と幻の洋梨ル・レクチエ~

こんにちは!
三条市魅力体感研修グループBです。
 
前回に引き続き三条市の農作物の魅力に迫ります!
三条では果物の生産も非常にさかんです。私たちは、新潟県の特産のル・レクチエや和梨を生産している土田農園さんに訪問し、果物の美味しさの秘密を教えてもらいました!

(前回の投稿もぜひご覧ください!)

土田農園

土田農園さんは信濃川河川敷に位置する三条市井戸場にて主に和梨・洋梨を生産しています。和梨は6品種(新高・幸水・豊水・新興・愛宕・あきづき)を育て、それぞれ甘味や酸味、水分量が異なります。また、洋梨はル・レクチエを生産しています。ル・レクチエは、新潟県が国内の全栽培面積の8割を占める洋梨です。とろける食感と濃厚な甘みが特徴で、冬季の贅沢品として市民に愛されています。

お土産にいただいた新興。身がとても大きくみずみずしくておいしかったです!

農園代表及び株式会社想樹(後述)代表取締役の土田広樹さんにお話を伺いました!

農園散策

実際に農園を見学しながら、生産技術やこだわりについて教えてもらいました!

「ジョイント栽培」と呼ばれる手法で栽培されています。細い枝と太い枝をつなげ早期多収を可能にしています。

樹齢90年の大樹。通常よりも大きく濃厚な実が育ちます。

追熟(果実を寝かせる工程)では、冷蔵庫等の温度調整器具を用いず、土壁で作った倉庫で完全自然追熟を行うことで、豊かな香りや食感を損なわない本来の味を楽しむことができるそうです!
 
また、ル・レクチエの加工品にも力を入れており、ドライフルーツやコンフィチュール(ジャム)のほかに、見た目も値段もインパクト抜群のカービングコンポートなどがあります。

土田農園さんの独自の取組についてお聞きしました!

土田広樹さん

Q「ル・レクチエの各加工品を作った経緯について教えて下さい。」
土田さん「ル・レクチエの知名度が低い理由の一つに、秋の終わりから冬にかけての2か月ほどしか市場に出回らないことがあります。そのため年中味わってもらえるようにドライフルーツやジャムを作りましたが、これらは生食に味も香りも劣ってしまっていました。そこで、見た目でインパクトを与える目的で作成したのがカービングコンポートです。一部の層の方には大人気で、知名度獲得につながりました。」
 
Q「果物の加工とブランディングについてどうお考えですか。」
土田さん「どんなに高品質でも、果物は実際に口にしてもらわないと意味がありません。まず知ってもらう一手段としてカービングコンポートなどの加工品は有用です。しかし全国的に普及し、ブランドとして定着するためには、むしろ産地を増やして供給量を安定させ、継続的に魅力を発信することの方が重要です。」
 
Q「今後の展望について、お聞かせ下さい。」
土田さん「主に2つ考えています。1つ目は農業のシステム化です。一般的な企業のように生産技術に関するマニュアルやルールを作成し、気候や土壌などの環境条件さえ整えば人/場所を問わずに生産できるようにしたいです。また、2つ目は梨園の団地化です。現在個々の農園・農家が少量多品目を生産する傾向がありますが、先ほども述べたとおり地域の果物を全国的に普及させるには生産量の安定/増加が重要です。その点梨園を団地化し農家と農地を集約することは、管理等のコスト削減や、農家同士の連携、供給量の安定など様々なメリットがあると思います。今後も産地を守りながら高品質な果物を提供していくので、是非食べてみてください!」
 
今後は農園をホールディングス化(※)し、従業員がより自由に農業ができる環境づくりを整えていくそうです!
(※)ホールディングス化とは、持株会社を親会社として、子会社を支配・管理する組織形態にすること。ここでは親会社が土田農園、子会社が各従業員となる。

人口減少等による農作物の需要/価格低下や農業の担い手不足など、日本の農業は様々な問題を抱えています。さらに近年の三条は夏の猛暑により不作が続き、農家にとって厳しい状況にあります。そのような中、高品質な果物を品質に見合った適切な価格で持続的に市場に出荷するためには、地域が一体となってブランディングを推進することや、農家の労働環境整備、新規就農者の育成が重要であることが学べました。
 
このような農家さんの努力で実った三条の梨を、食べてみたいと思った皆さん!
令和5年度分は大好評につきすぐに売り切れてしまったそうです・・・!お買い求めの方は、早めに予約することをおすすめします。ふるさと納税では例年夏頃から予約ができるようになりますので、ぜひともご予約ください!

おわりに

事前調査/インタビューを通じて、一つの農作物やその加工品ができる過程においては、生産・加工・販売者の様々な技術や努力が隠れていることが分かりました!
是非一度三条市のおいしい野菜や果物を食べにお越し下さい!お待ちしております!

※土田農園さんでは現在従業員を募集しているそうです!求める条件は農業にやんわり関わりたい方!被雇用者については、市外からの移住についても全面的にバックアップして下さるそうなので是非ご検討ください!

※株式会社想樹は、想樹グループと呼ばれる三条市を中心とした県内の各農園で構成されています。2018年に法人化した想樹は、想樹グループに対して商品の品質管理・集約をすることで、高い水準で保たれた大量の農産物を製造・加工・販売等できるシステムを作り、対外信用力と供給力を確保しました。結果としてコストコなどの大手企業のほか、中国やベトナム、カナダなど国外にも事業が広がりました。このような画期的な取組で三条市の農業を引っ張っている想樹さんに今後も注目です!

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

最後までお読みいただきありがとうございました! 少しでも三条市での暮らしに興味をお持ちいただけたなら、いつでもお気軽にご連絡ください😊