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「遊び」×「備災」=「ASOBISAI」  ~楽しく遊ぶ日々が、災害時に役立つ~

こんにちは、三条市地域おこし協力隊(下田チーム)の金澤萌恵です。
今回は9月末に開催された『ASOBISAI CAMP 2021』の活動報告をしたいと思います。

1、三条とアウトドア

皆さんご存じの通り、三条市はアウトドアの聖地とも呼ばれるくらいアウトドアが充実した場所です。「キャプテンスタッグ」や「スノーピーク」などのキャンパーなら誰もが知っているアウトドア用品メーカーがあることをはじめ、さらに下田地区は「CAPTAIN STAG® 八木ヶ鼻オートキャンプ場」や「スノーピークキャンプフィールド」「吉ヶ平自然体感の郷」など数々の自然を満喫できるキャンプ場を有しています。

2、三条と災害

三条市は2004年に「7.13水害」を2011年に「7.29水害」経験しました。五十嵐川など市内数ヶ所で川が破堤し、土砂災害による住家や道路の被害も多数発生。甚大な被害を受けました。また新潟県全体で見ると、直下型の地震や雪害のリスクが高い地域であるといわれています。

しかしここ数年は身近に大きな災害が起こることがなく、少なからず市民の災害への備えや意識が薄れてきているというのが現状です。

3、ASOBISAI CAMPとは

そこで私たちは、東日本大震災から10年の節目の今年、三条市の強みであるアウトドアと防災を組み合わせた企画ができないかと考えました。

ASOBISAI チラシ

企画のタイトルは
「遊び」×「備災」で 「ASOBISAI(あそびさい)」です。

「遊びながら、そなえよう」というコンセプトでキャンプや日常を楽しみ、それを続けていくことが災害の備えにつながるという思いを込めた企画です。キャンプやアウトドア好きのメンバーが集まり、それぞれの知識やアイデアを出し合いながら企画を考えました。

企画準備

▷企画の様子。市販の防災リュックを確認しました。


また防災の知識を取り入れるために「防災士」の資格取得にも取り組み、「遊びながら、そなえる」をどう伝えるか試行錯誤を重ねました。

4、ASOBISAI CAMP開催

会場は下田のランドマークが一望できる「CAPTAIN STAG®八木ヶ鼻オートキャンプ場」。
天候にも恵まれ9月25・26日の計2回イベントを実施しました。はるばる上越市や村上市など遠方の方からも下田を訪れていただけました。

〈1.まずは、タープでベース作り!〉

タープ張り

▷順番に立てていきます。
雨や風、日よけにもなるタープを張ってまずはベース作り!キャンプは初めての方も多かったのですが、コツを教わりながら皆さんキレイにタープ張りができました。

〈2.簡単キャンプごはんづくり〉

キャンプごはん①

▷お母さんと一緒にごはんづくり。

キャンプごはん②

▷おいしくできました!

どんな時もあったかくておいしいご飯が食べられたら幸せですよね。今回はどこの家庭にも備蓄品としてありそうな缶詰を使った「炊き込みごはん」と、画期的な湯煎調理で作る「肉じゃが」に挑戦しました。

〈3.見たことあるけど使ったことない...気になるアウトドア&備災グッズを試してみよう〉

グッズお試し①

▷真剣に防災グッズの紹介を聞いています。

グッズお試し②

 ▷「アルミシートはどう?」「あったかい!」

市販の防災バッグの中身を広げてみながら、キャンプ用品との共通点を一緒に見ていきました。寝袋やエアマット、ライトなど意外に共通するものも多いことは驚きでした。また、携帯用浄水器やアルミシートなどのグッズも実際に試しました。

〈4.キャンプといえば焚き火でしょ!火起こしチャレンジ!〉

焚き火①-1

▷家族で協力して薪割り!

焚き火②-1

▷無事に火が起こせました。

キャンプの醍醐味である焚き火を火起こしから体験しました。ブッシュクラフターの資格を持つメンバーから火起こしのポイントを教わりながら、難易度の高いファイヤースターターでの火付けに挑戦しました。


5、さいごに

私自身も小学生のころ震災を経験したことがあります。その頃は守ってくれる家族がいて、周りに助けてくれる人がいて。自分は家族どころか自分自身さえ守れなかったことを覚えています。時が経ち今度は自分が身近な大切な人たちを守る立場になった今、企画を通じて改めて自身の防災についても考えました。

正直、企画に携わるまでは、災害大国に住んでいながら防災について何から始めたらよいかわからず、なかなか手を出せないでいました。

日々の防災に関して、「常に災害に備えておかなければ」と思うと身構えてしまいますが、アウトドアやキャンプなど「楽しいことを続けていくことが災害時の備えにもつながる」というポジティブな考え方になったのが自身の大きな変化です。
実際、キャンプ用品や防災セットを手元に置くようになったのはこの企画に携わったのがきっかけです。

ASOBISAI 会場

最後に、
「備えあれば患いなし」という言葉は有名ですが、実はこの前には「安きにありて危うきを思う、思えばすなわち備えあり」という言葉があることを知っていますか。「平安無事のときにも、危難に備え、用心を怠らないこと」「平時からの用心が、すなわち備えとなる」という意味で、平時からの危機管理や防災に対する心構えの重要性を表した句になっています。

この企画を通じて
「遊びながら、そなえてみよう」
と思ってくれた方が一人でも増えてくれていたら嬉しいです。

また、CAPTAIN STAG®八木ヶ鼻オートキャンプ場様とキャプテンスタッグ株式会社様から協力をいただき当イベントは開催されました。改めてこの場を借りて感謝申し上げます。

【三条市地域おこし協力隊活動ファイル#53】

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