3年間、ありがとうございました‼
三条市下田で地域おこし協力隊として活動している渡邉俊樹です。今年3月で任期の3年を終了します。
ここに来る前は東京のイタリア料理店で働いていました。
その頃、父が他界して、今後の生き方について考えるようになり、自分の店を生まれ育ったここ三条市で出したいという思いが徐々に強くなっていきました。
しかし、20年以上離れた故郷でいきなり勝負するにはなかなか難しいと考えていたところ、地域おこし協力隊の存在を知りました。下田の協力隊の活動には農業に関わる活動があるということで、成功の近道は地元の生産者さんと密になるのが大事と思い、下田で活動していこうと決意しました。
当初は、下田で1年くらい協力隊として活動して、2年目には店を出そうと考えていました。初年度の12月に一番心配してくれた母が他界して、その直後にコロナが日本に近づいてきて中々先の見えない状況になってきました。
ここで一度立ち止まることができたのが、今思えばとても良かったです。このまま店を出していたら、三条のことを何も理解できていないただの一人よがりのお店になっていたと思います。
コロナで1年目にはできていた料理教室の開催も難しくなり、三条マルシェも度々中止になりました。少しずつ活動の場が減り始めてきました。
そこで、地元の食材をもう一度洗い直していこうと考えました。当時は下田産の豚や野菜くらいしかわからず、今思えばまだ地元の良さをほとんど理解していなかったです。
山菜もほとんどわからなかったので、思い切って地元の人にお願いして同行させてもらい、そこからどんどんつながりが生まれました。
夏は鮎、秋には茸や五十嵐川に遡上する鮭など、日々ここ三条の魅力に気付かされていき、自分の料理観のなかに地産地消が大きくウエイトを占めていきました。
最近では、ハム・サラミ・チーズなど、自分でできることはどんどんやっていくようになり、ついに狩猟免許も取得しました。山々の動物も三条の恵みの一つでこれからの活動が楽しみでなりません。
今年の8月を目標に、下田にイタリア料理のお店を出したいと考えています。下田の人のやさしさに包まれ、この3年間で大分成長が出来ました。これからもよろしくお願いします。そして、今度は料理で地元の人を幸せにしていけたら嬉しいです。代表から教わった『一日一生』を胸に、これからの料理人生に全てをかけていきたいと思っています。