農業が好きになってきている自分がいる
こんにちは、地域おこし協力隊下田チームの石田太志です。私は日頃「スポーツ班」として活動をしていますが、今は下田チームの全員が、週に1度農業に取り組むようにしています。私も参加しているのですが、何を隠そう私は農業が好きではありませんでした。
基本的に私は好き嫌いがハッキリしていて、好きな事にはとことんのめり込むし、嫌いな事にはほとんど興味を示しません。
子どもの頃は色々な公園の遊具があるにも関わらず危険が伴うものはあまりやらなかったし、海に行くと帰りにどうしても足に砂が付くから嫌だったし、手に絵の具を塗って手形を作る保育園の作業も好きではありませんでした。
草や土、そこにいる虫にもほとんど触れてこなかったように感じます。
そんな私が地域おこし協力隊になって、こうして週に1回農業を始めた事で、少し気持ちに変化が出てきている事を実感しました。
朝5時半から田んぼや畑に行って作業を始めます。
協力隊になる前は、なんで農作業は朝早いんだろうと不思議に思っていましたが、朝早くから始めないと夏は異常に暑くなってしまうんですね。
そういった当たり前な事も最近知りました。
そうして朝から農業を始めるわけですが、私なんかのは農業と呼べるようなものではないです。農業班や他の方達のお手伝い。
今までやった事は田んぼと畑の草取りとネギを植え替える作業くらい。
地味な作業ではありましたが、自分にとっては初めての体験でとても新鮮なものでした。
新しい事をやるというのはいつも楽しいです。
田んぼに行くと稲がしっかりと成長してきていましたが、その稲の周りにはたくさんの雑草が生えている事を知りました。
この雑草を抜かないと稲の成長を妨げるということで、稲と稲の間に顔と体を突っ込みながら雑草を根から抜いていきます。
その時に感じる水の冷たさや土のドロドロした感触が当時は好きでなかったはずなのに、今は心地良く感じている自分がいました。
腰は痛くなるし、ハチなのかブヨなのかサシバエなのか、耳元で羽音が聞こえて恐いし、稲が肌に触れると痒くなるしで大変ではありますが終わった後の充実感はとても気持ち良い。
また別日には畑の草取り。
さつまいもの畑に生えている雑草を抜いていきました。
田んぼの水が入った状態の土の感触とはまた違うし、少し雑草も固くて抜きづらい。
経験のある方からしたらなんてことのない事が自分にとっては新鮮でした。
赤ちゃんみたいに1個1個新しい事を知る事ができる楽しさがありました。
さつまいもの草をめくると、居場所を失った虫達が一斉に逃げていき、申し訳ないなと思いながらも雑草を抜いていきました。
そして最後はネギの植え替え。
仲間達と一緒に植え替えていきました。
ネギを植える穴を掘るのがかなり大変。土と一言に言っても、サラッとした土や粘度の高い土など、かなり違いがあるんだなという事も実感しました。
考えてみたら鍬を持ったのもこの時が初めてな気がします。
汗だくになりますが、それもまた気持ち良い。
農業班にも色々と聞きながら勉強します。
こうして無事にネギの植え替えも完了しました!
どんな物事でもそうだと思いますが、もしかして農業ってものすごく奥が深いのかもと実際に作業をしてみて感じました。まだ足を踏み入れただけなのに。
とても長い時間をかけて実験を繰り返して、独自の最適解を見つけていくような作業は楽しいのかもしれません。
そして、自分が丹精込めて作った野菜やお米ができた時の気持ちは嬉しいんだろうな。
まだまだ私がやっている事は農業とは言えるようなレベルではないですが、こうして少し作業をする事で「農業って楽しいかもしれない」と感じ始めています。
今後も農業を学んでいけたらと思います。
ただもう少ししたら雪が降ってきてしまいますが。
その時には雪かきにも楽しさを見出して、ポジティブな状態で物事に向き合っていけるようにしたいと思います。
農業が好きになってきている自分がいる。