【移住者インタビュー】東京から移住後、車は持たずに徒歩ならではの暮らしを楽しむ
都会から三条市に移住して一番苦労するのは車問題ではないでしょうか。
電車やバスなどのインフラ事情が都会とはガラリと違う三条市において、不便さを全く感じず、逆に楽しんでさえいた内原さんにお話をお伺いしました。
――東京が出身とお聞きしましたが、いかがですか?
そうですね。三条市に来るまで東京で生活していました。
――移住を決めたきっかけが仲のいいご友人のご実家が三条からだとお聞きしたんですけど、そのご友人とはどういう経緯で仲良くなられたんですか?
ネットで共通の趣味のつながりで知り合いました。もう出会ってから10年くらいになると思います。友人もフットワークが軽いほうで、私が住んでいる東京にも遊びに来てくれたり、私も三条市には何度か遊びに来たことがありました。
――ご友人に会う前から三条市のことを知っていましたか?
知っていました。実は母の実家が五泉市なので燕三条駅で新幹線を降りて父親がレンタカーを運転し、母の実家まで行くことが小さい頃はよくありました。
あと通っていた高校が工業高校だったので、燕三条は金属加工が有名なのは先生たちもよく言っていました。うちの学校は珍しい学校で、鍛金科があったので特に燕三条の名前を聞くことは多かったと思います。
――移住してどれくらい経ちましたか?
令和5年5月に移住してきたので1年半くらいです。
――東京に比べたら新潟ってすごく田舎だと思うんですが、移住のハードルは高くなかったですか?
交通の便としては特に不便を感じていません。私の実家は東京都の23区内だったのですが、最寄りの駅から徒歩30分くらいのところに住んでいました。三条市で、今住んでるところから新幹線の駅まで徒歩30分くらいなので地理的にはあまり変わらないです。新幹線で2時間で東京に帰れますし。
――それでも住むってなると、やっぱりはハードル高くなかったですか?何か後押しやきっかけはありましたか?
思い立ったが吉日みたいな感じで来ました(笑)。
元々、友人ともルームシェアしたいね! って話してて。私が勤めている会社はリモートワークではあったんですが、遠隔地からの人がいなかったんです。けど、会社に沖縄の方が入社されてリモートワークを始めたので、だったら私も地方住んでいいかも! って思って、上司や社長に相談しました。
上司や社長も全然いいんじゃないみたいな感じだったので、すぐに友人に三条市に移住できそうだよ! って連絡したら、急だったのもあってだいぶびっくりしていました(笑)。
――ちなみに、どんなお仕事をされているんですか?
広告デザインの仕事です。今の会社に勤めてから今年で7年くらいで、ウェブのバナーを作ったり、サイトのデザインをしています。
コロナ禍前までは毎日出社して仕事をしていたんですが、コロナ禍になってからは基本リモートワークになったので生活する場所が変わっただけで特に仕事上での不便や変化は感じないです。
――リモートワークはご自宅でやることが多いですか?
自宅でやってますね。
この辺にコワーキングスペースがあるのかまだ知らなくて。あったら行ってみたいと思うんですが、デザインの中で結構大きい画像を扱ったりするので、大きいモニターが必要で。そうするとモニター使えるコワーキングスペースはあるのかなって考えてしまいます。
ノートパソコンでできる仕事だったらカフェで出来ますが、ペンタブを使うのでテーブルいっぱいに道具を出してガリガリしてるのも恥ずかしくて。
そういう設備のあるコワーキングスペースだったら行ってみたいなと思いつつ、今は基本的に自宅で不便は全然ないです。
自分の中で時間にメリハリをつけたり、自分が集中しやすい時間に一気に仕事を進めたり、1人だと集中できるので私はリモートワークがとても好きです。昼間に連絡や会議して、製作は集中できる時間にするみたいな。
――遊びに来ていた時と、移住してからの三条市ではちょっと印象変わったなってところはありました?
最初来た時は燕三条駅の近くを主に回っていたので、正直何もないなっていう印象でした。けど、引っ越してきて三条市のまちの中に色々なところがある感じがしました。
雑貨屋さんがあったり、図書館があったり。本が好きなので大きい本屋さんがあるのはとても嬉しいポイントです。
――逆に不便なところは何かありますか?
三条市は車社会なのでお店の入り口が歩道から遠いところですね。
東京ですと駐車場は私有地なことが多いので、お店の前に大きい駐車場があると横切ったらダメかなって思ってしまいます。お店の一番近い入り口を探したり、どこから入ろうかなっていつも考えてしまいます。
――普段は徒歩か自転車ですか?
自転車も持っていないので、基本は徒歩です。東京に住んでいたときも自転車も持たず、ずっと徒歩で出勤していました。それこそ毎日、往復1時間余裕で歩いていたので片道1時間くらいは普通に歩けますね。
――1時間もですか!? なかなかの距離になりそうですが疲れませんか?
コロナ禍でリモートワークになったとき、実家で家族と住んでいると会議の声が気になって一人暮らしを始めたんです。その家から実家まではちょうど徒歩で1時間くらいで、大体月2、3回くらい実家と行き来していたので全然歩けます。元から散歩が好きなので、歩くのは苦ではないです。
――歩くことが好きだと、車では見つけられないところの発見がありそうですね。
そうなんです。結構いろんなところを見つけることが出来ました。
友人にもそんなに歩くのは三条市の人だとありえないよって言われました(笑)。
車がないと不便って言われますけど、私は歩くのが苦じゃないので移住してから免許を取らなきゃ! とか、車を買わないと! って思ったことはなかったです。
――東京も三条市も良さはあると思うんですけど、東京より特にここが三条市はいいなというポイントはありますか?
東京に比べたら三条市は物価がすごく安いですね。正直、普通に生活してたら東京に月に1、2回帰れるくらい生活に余裕があります。会社に行くときは会社から交通費が出ますが、それ以外でも今の家賃と交通費合わせて東京で一人暮らしをしていた時より安いです。
――それは東京が一人暮らし、三条市ではルームシェアという生活の変化に関係なく、物価が安く感じますか?
今はルームシェアですけど1人で家賃払っても正直、東京よりも家賃は安いです。
東京だと8万円くらいの家賃で、三条市は7万円。プラスどちらも管理共益費は同じぐらいなのでトータルしても安いです。
間取りも東京は1L、三条市は2LDKなので、すごく快適に生活できます。
ちょっと不便なのが東京で一人暮らしをしていた頃は、今日はご飯作るの面倒だなって時や自分へのご褒美にって週に3回くらい料理の宅配サービスを頼んでいたんですが、三条市だと出前や宅配サービスってピザ以外あまりなくて。
日常の楽しみではあったのでちょっと残念ではありますが、今はルームシェアなので忙しい時は友人がご飯を作ってくれたりするので、そこは本当に助かっています。
――商品の値段も違いますか?
お肉もお野菜も美味しいのに東京よりも断然安いです。
実家に帰る時に両親から荷物のスペース空いていたら野菜買ってきて!って言われるくらいです。
スーパーに並んでいる農家さんの不揃い野菜とかこんな値段でいいの?ってのが売っていて安さにも美味しさにも本当にびっくりします。
――住むところを探したポイントや媒体を教えてください。
ネットで探しました。住むところは広いマンションがいいなって思っていて、昼間のリモートワークなどもあるので声が響かないように鉄骨の物件を探しました。特に自分の部屋と友人の部屋を確保するために2LDK以上のファミリータイプとなったら、全然見つからなくて候補が4件くらいしかありませんでした。
意外とマンションが少ないんだなって印象でしたね。
――三条市に住んで、暑さや寒さの気候は大丈夫ですか?
寒さや雪は意外と平気でしたが、夏も冬も湿気がすごいんですね。東京では感じたことのない湿度だったので洗濯物も乾かないし、鉄筋だからなおさらジメジメして除湿機が必須な地域なのかなって思いました。
――最後に、三条市に暮らしてみてどんな印象ですか?
リモートワークなのもあって東京の会社に所属しながら三条市での生活は本当に快適です。家賃も物価も安く、美味しいものもたくさんあります。
新幹線を使えば東京との距離も近いので出社だけでなく実家に帰ったり遊びに行ったりもしやすいです。三条市街地には色んなお店もあって散策を楽しみながら生活しています。
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