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三条市が行っている企業のデジタルツール導入支援の流れ

こんにちは。三条市経済部 商工課 商工係です。
三条市では、今年度から企業のDX推進のため、デジタルツールの導入支援を行っています。

今回は、三条市が行っている企業のデジタルツールの導入支援の流れについてお伝えします。

前回までの記事はこちら☟


1 ヒアリング

まず、三条市からDXの専門家を企業に派遣し、デジタル化したい業務をヒアリングします。

これが企業のDX化の基礎であり、最も重要な過程です。
ヒアリングを通じて、課題と思っていたこととは別に、解決しなければならない更に大きな課題が見付かることがあるためです。

ある工場で、最初のヒアリングでは「部品が複数の工場に保管され、どの部品がどの工場にあるか把握できない。」「部品の種類が多く、探すのが大変」と、在庫管理のデジタル化を希望していました。

何度かヒアリングを進めるうちに、「部品の受発注を紙で行っているため、受発注の状況を他の社員と共有できていない。」「受発注のミスで納期遅延が発生している。」という、もっと優先して取り組まなければならない課題が見付かりました。

ヒアリングを通じて、企業が考えていた課題とは別の、より解決を必要とすべき課題が見付かることは意外と多くあります。

2 デジタルツールの選定

DXの専門家は、ヒアリングで見付かった課題を基に、企業の作業過程を洗い出して研究し、お勧めのデジタルツールをいくつか提案します。

企業は、提案されたデジタルツールを実際に触れるなどしながらテストします。

いくつかのデジタルツールを比較しながら、それぞれが持つ機能などを考慮し、企業に一番有効なものをDXの専門家と相談しながら選びます。

3 試験導入

デジタルツールを選んだら、試験導入をします。

ここでは、DXの専門家が、デジタルツールの導入に必要なパソコンなどの機材を手配し、社員に対して使い方の説明会を開いてくれます。

デジタルツールを使うことで、その企業がこれまで行っていた作業過程が全く異なるものになることがあります。また、一時的であっても、企業活動に支障を来すことがあってはなりません。そのため、試験導入は業務ごとに慎重に行います。

このような導入に向けた細やかな準備は、知識や経験がないと難しいものです。三条市で行っているデジタルツール導入の支援は、知識と経験豊富なDXの専門家とじっくりと相談しながら、実現できるのがメリットです。

先程紹介した「受発注管理のデジタル化」を決めた企業では、これまで紙に書いて行っていた受発注をデジタル化するに当たって、どんな社員でも使いやすいように、入力方法が簡単で管理しやすいものを選びました。
種類が多く管理に困っていた部品は、管理しやすいものから少しずつデジタルツールでの管理に移行することにしました。

2か月の試験導入で、このデジタルツールを使って実質的な効率化になるのか、このデジタルツールを継続して使用できそうかなどを検証します。

5 本格導入の可否を決定

試験導入が終わると、DXの専門家と改めてヒアリングを行い、本格的に導入するべきかを相談します。

試したデジタルツールが企業内で定着できそうとの感触を得て、本格導入するところが多いですが、想定していた程の効率化につながらない、定着できそうにないなどの理由で、導入をやめる企業もあります。

試験導入したからといって、必ずしも本格導入しなくてはいけないというものではありませんので、ご安心ください。

■デジタルツールの選定の難しさ


インターネットで検索すると、多種多様なデジタルツールが出てきます。

それぞれのツールを比較検討し、自分たちにとって有効なものか、今使っているほかのシステムと連携できるかなどを一つ一つ確認するのは一苦労です。

デジタルツールの導入をしたいと思っても、日々の業務で手一杯で、時間と労力の掛かるデジタルツールの研究は、後回しになっているという企業の人も多いです。

三条市はデジタルツールの導入支援を通じて、このようにデジタルツールの導入に一歩踏み出せないでいる企業が、DXの専門家の知識を上手く利用し、最小限の時間と負担で、可能な限りスムーズに導入できるためのお手伝いをしています。

次回

次回は、デジタルツールを導入した企業へのインタビュー内容をご紹介します。

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