よくつくる、よくいきる③~BtoB企業の付加価値を向上せよ~
令和4年度に策定した経済ビジョンに基づく、今年度の取組をシリーズで紹介しています。
これまでの記事はこちら
今回は、製造業のいわゆるBtoB企業の高付加価値化のための取組をご紹介します。
BtoB企業?付加価値向上?
少し難しい言葉が出てきましたが、ここで簡単に説明します。
なぜ高付加価値化を目指すのか?
下請けとして活躍する企業は、その性質上自らが価格決定力を持たず、収益性や自らが生み出す付加価値額の乏しい企業が見受けられます。
この地域に集積する高度で専門的で多様な技術のポテンシャルを生かした付加価値の高い=稼げるものづくりを目指します。
これは、引いてはこの地域のブランド力向上にもつながるものだと考えています。
では、そのためにどんな取組をしているのか?
①燕三条こうばの窓口
燕三条駅2階JRE Local Hub燕三条に併設された「燕三条こうばの窓口」は、県外メーカーと地場企業をつなぐものづくりの総合窓口です。ものづくりコンシェルジュが常駐し、この地域に点在する100以上の工場とのビジネスマッチングを行って、企業の商品開発をサポートします。
この地域には小規模企業で、営業や自社の宣伝にまで手が回らない企業が多いです。そのため、せっかく高い技術を持っていてもこれまでは大企業の下請けとして受注していた仕事のみで、技術力の高さを活かし切れていない企業もあります。
その代わりに営業や受注を担うのが燕三条こうばの窓口です。
県外等の企業からこうばの窓口が受注を受け、それを会員の企業に割り振りします。
多種多様な工場があるため、どこに頼むべきなのか分からない外部の企業と、新たな取引先を開拓できない市内の企業のどちらもがwin-winになるようなマッチングサービスを目指しています。
詳しくは、こちら
このこうばの窓口では、高い技術を要する高品質の製品を、適正な価格で受注することを基本としています。それは、この地域の技術力という付加価値があるからです。その付加価値をしっかりと製品価格に上乗せします。
三条市では、会員になる際に掛かる費用を補助しています
営業の人手不足や、時間が足りないなどでお困りの事業者はこの機会に入会をご検討ください。
②オープンファクトリー
この地域には大小含め数多くのいわゆる「まち工場」が点在しています。それらの工場を日頃から見学できるようにしているのがオープンファクトリーです。
工場を開放することで、完成した製品だけでなく、その製品ができるまでの過程や職人の技術を自分の目で見ることができます。製品を見るだけでは分からなかった細部のこだわりやその手間暇を知ることで、自分の目で見て「良い!」と思った製品をその価値に見合った価格で購入していただけます。
👆のように、日頃からオープンファクトリーとして開放している工場もありますが、年に一度「燕三条 工場の祭典」として燕三条地域の80以上の工場を一斉に開放するイベントを開催しています。今年は、10月末に開催しました。
今回お話しているBtoB企業でも工場の祭典への参加工場は多く、この機会だからこそ、製造過程を見ることができる工場ばかりです。最終製品を持たない企業がその製造過程を公開することで、自社の技術力をアピールする機会として活用されています。
今年は燕三条地域の87社が参加しました。
詳しくはこちらをご覧ください。
以上、BtoB企業の付加価値向上のための取組を紹介しました
ものづくりのまち三条は、BtoB企業がいわば縁の下の力持ち的存在として活躍しているからこそ成り立ちます。
BtoB企業の付加価値向上から、稼げるものづくりを目指して、よくつくる、よくいきるを実現させましょう。