「アウトドアのまち三条」宣言から学ぶ、三条のものづくりの魅力(中編)
こんにちは。三条市新規採用職員Dグループです。
この記事は、新規採用職員研修の一環として作成したものです。今日は中編となっております。
研修の目的、テーマ及びその選定理由につきましては、前編で御紹介していますので、まだお読みでない方は、前編を先にお読みいただけると幸いです。
1 鍛冶の歴史から学ぶ、三条の魅力
「三条でなぜアウトドア用品が作られるようになったのか?」
そう考えて次に訪れたのが、鍛冶ミュージアムです。
鍛冶ミュージアムは、2022年にオープンした図書館等複合施設「まちやま」内にある、鍛冶の歴史や技術を知ることができる施設です。
藤野学芸員の案内で、三条市の鍛冶技術がどのようにして発展していったのかを学びます。
「鍛冶って何?」という疑問をお持ちの方へ簡単に説明させていただくと、主に鉄を打って加工することを鍛冶と呼びます。
三条で鍛冶技術が発展した要素として、
・物流において川が重要だった時代に、信濃川を利用した物流ルートがあったこと
・流通を司る商人がおり、商品を運んだ先から、どのような商品を作れば売れるのかという情報を持ち帰り、鍛冶職人に情報を提供したこと
・鉄以外に必要な原料(木材、砥石、炭など)が、近場で調達できたこと
があり、その中でも商人の存在が三条の鍛冶を語る上では欠かせないんだそうです。
ミュージアム内は、鍛冶に関する展示品が数多く並べられています。
例えば、鉄が温度によってどのように色が変わるのかを見ることができます。加工に適した温度があるため、温度を正確に見極める力が職人には求められるそうです。
展示品の中には、実際に触ることができるものもあります。
2 アウトドア製品と鍛冶の関係とは?
実は、私たちが計画を練っていた中で、鍛冶ミュージアムにて企画展「アウトドアのまち三条が生んだ道具たち」が開催中であることを知りました。
アウトドアと鍛冶のつながりを知ることができるのではないかと思い、今回鍛冶ミュージアムを訪問先の1つとしました。
企画展コーナーには、実際に三条の企業が製造したアウトドアグッズが並んでいました。
藤野学芸員の話によると、
鍬を製造していた企業がフライパンを製造するようになったり、
のこぎりを製造していた企業がアウトドア用ののこぎりを製造するようになったり、
漁具を取り扱っていた会社がペグを販売するようになったり。
これまで生業として使用していた製品がアウトドアに合わせた商品へと変化していったとのことです。
3 まとめ
生業の道具に使用されている鍛冶技術をアウトドアグッズへ。簡単にできることではなく、確かな技術があったからこそ時代に合わせて変化することができたのだろうと思いました。
また、アウトドアを楽しむことができる豊かな自然と、鍛冶技術の流れをくむアウトドア製品の両方がそろっていたからこそ、「アウトドアのまち三条」宣言が行われたのだと学ぶことができました。
今回訪れた企画展は、今月27日まで開催されています。残り僅かですが、興味を持たれた方はこの週末にぜひお越しください!
中編はここまでです。
後編では、鍛冶道場を訪れた様子を紹介します!
お楽しみに!